【門司港散策】はじめて清滝界隈を訪れてから約10年あまり - 消えていく風景 -
このガイドマップを見ながら清滝を始めて散策したのは約10年ほど前です。2006〜2007年頃に作られたものでしょう。子供時代、清滝は大人の街のイメージが強くて立ち入ったことが無い場所。年齢を重ねて、門司港の歴史にも興味を持ちだした頃なので、ワクワクしながら清滝の路地を歩いたものです。
現在の状況をを赤枠、青枠、黒枠で加筆しました。赤は現存するもので、青は名前が変わってしまったもの、そして黒枠は既に解体されて無くなってしまった建物です。右下の「旧大連航路上屋」は当時はなかった施設です。
名称変更されたものは、
山口銀行門司支店 → 北九州銀行門司支店
門司港ホテル → プレミアホテル門司港
サティ → サンキュードラッグ門司港本店
国際友好記念図書館 → 北九州市大連友好記念館
海峡ドラマシップ → 関門海峡ミュージアム
「料亭ひろせ」「料亭大和」「萬龍」は閉店しましたが建屋は現存しています。「萬龍」さんは直ぐ近くで「中華・龍」として営業中で「萬龍」から続く味を継承しています。
左上、門司港で起業した出光商会のなごりを残していた「出光興産門司支店」の大きな建物は2007年に解体されました。現在は「ハローデイ」スーパーマーケットになっています。
錦町(マップの左側)には三つの銭湯があり、最後まで営業を続けていたのが「梅の湯」です。「木造3階建ての建物(元遊郭)」の角には「旭湯(昭和10年開業、平成14年2月閉店)」がありました。いずれも解体されて跡形もありません。もう一つは「あずま湯」で、1970年代頃まで営業していたようです。こちらは奇跡的に建物が現存しています。
立派な門構えと左右二つある入り口(男女用)は明らかに銭湯のなごりを残しています。少なくとも50年以上前の建物なので、いつ解体されてもおかしくはありません。元あずま湯の隣は駐車場になっていて、そこにはかつて有楽映画劇場がありました。
「門司港レトロ」は観光地。その陰で、門司港が栄えていた頃の面影を残す建物は老朽化により次々と無くなっていて寂しい限りです。栄華の象徴とも言える「元料亭・三宜楼」は市民運動の結果、解体を免れました。一方で、表通りに面していたためか、明治時代の貴重な歴史遺産ともいえる「明治屋門司支店」や「九州鉄道管理局保線事務所」はあっさりと取り壊されていまいました。それら以外にも、この10数年の間に解体されてしまった建物は数多くあります。古い建物の維持管理に多額の費用がかかるのはわかりますが、所有者個人や民間の力だけでは限りがあるので行政が取り組むべき課題の一つのようにも思います。
残念ながら歴史あるビルの多くは既に取り壊されています。残るは「門司区役所(登録有形文化財)」「旧門鉄ビル」「元郵船ビル」「海運ビル」の今後が気になるところです。
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