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2020/01/21

ワット・アランニック Wat Aranyik, Phitsanulok - 上部が壊れた仏塔がある寺院

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ワット・チェディヨートトーンを訪問した後、すぐ北側の Paya Suea 通りに出て右方向(東側)に約700mほど進んだ場所にワット・アランニックはあります。真っ直ぐな道なので途中からワット・アランニックの特徴的な仏塔が見えてきます。現在も使われているモダンな寺院建築もありますが、お目当てはスコータイ王朝時代の1360年代頃に建立された掘に囲まれた寺院遺跡部分です。

ネットで見つけたワット・アランニックの写真や記事によると「遺跡は荒廃して雑草や木々が生い茂り、鶏が放し飼いされていて、危険な野良犬も多数」と、行くのを躊躇させるようなことが書かれていました。ですが、リタイ王が建立を命じた古い寺院の一つなので、最悪、車の中からでも見てみたいと思って向かいました。

私がこの寺院を訪問したのは 2019年12月です。寺院入り口の門の先に壊れた大きな仏塔が目に入りましたが、写真で見たものよりも随分と綺麗で雑草もほとんどありませんでした。ちょうど軍のボランティアでしょうか、大勢で清掃している最中で、そのおかげで野良犬たちも大人しくしていたのでしょう。注意は払いつつも安全に遺跡部分を見学することができました。

スコータイ王朝期、僧侶の修行は深い森の中で行われていたそうです。現在でも修行僧が山奥にいたりするので同じなのかも知れません。この寺院の名前アランニック Aranyik とは「森」を意味しますので、直訳すると「森の寺院」と言う事になります。スコータイ城壁の西側の山の麓にも同名の寺院遺跡が残っています。有名なワット・サパーンヒン Wat Saphan Hin はワット・アランニックの一部だったとの記述もあります。カンペーンペットでも城壁外の離れた森林地帯に寺院遺跡が沢山残っています。

現在、ワット・アランニックがある場所は市街地中心からは1kmほど離れていますが森林ではありません。当時は住む人も無く木々が生い茂った森の中だったのだろうな・・と思うと町の発展が感じられます。

寺院入り口は次の写真です。門の奥正面に仏塔が見えます。

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左側(北側)には現在の寺院がありますが、今回は行きませんでした。

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まず目に入ったのが、仏塔左手の本堂跡です。結界石が残っているので本堂であることはすぐにわかりました。

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以前の写真では、この周りや本堂の中にまで雑草が生い茂っていたのですが、訪問時は綺麗に苅られていました。旧本堂内には多くの仏像が祀られていましたが、それらは近年になって置かれた物でしょう。

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本堂の裏手にも階段があり、そこにも仏像が祀られています。

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仏塔の裏手(東側)には中央の仏塔を取り囲むような仏塔跡と礼拝堂跡が見られます。綺麗に掃除されているとは言え、奥の方で数匹の野犬が私を見ているのがわかったので奥の方までは行きませんでした。😅

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ワット・アランニックは、スコータイ遺跡にある大きな寺院と同じように掘で囲まれた中に本堂、礼拝堂、仏塔があります。仏塔の周りはワット・チャンロームワット・ソラサックと同じように像の装飾があったと考えられています。現在も一部だけ像の後が見られますが、それは修復の際に近年作られた物です。

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ワット・アランニックは、スコータイ王朝時代、リタイ王が王都をピッサヌロークに移した1360年代頃に建立された寺院の一つです。ピッサヌローク(旧名 Song Khwae)の元々の市街地にあったワット・チュラマニー、城壁外のワット・チェディヨートトン、城壁内のワット・プラシーラッタナマハタートと共に、ピッサヌロークがスコータイ王国の都であった頃を知る貴重な遺跡です。




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