スコータイ歴史公園(16)ワット・チェディシーホーン Wat Chedi Si Hong, Sukhothai
この寺院でユニークなのは、仏塔の周りに座った象と獅子、そして人の姿が掘られていることです。1963年、1970年頃に修復されましたが仏塔の最先端は復元されていません。寺院を取り囲むようにレンガ作りの歩道が造られています。
仏塔の東側には礼拝堂 Vihan があり、仏像が祀られていた台座と仏像の足の部分が残っています。このサイズの寺院にしては礼拝堂は少し大きめのような気がします。スコータイの遺跡を色々と見てきましたが、礼拝堂の西側の壁が一部残っている遺跡は珍しいです。仏像と西側壁との間には明かり取りのためと思われるスリットが入った壁の一部も残っています。このようなデザインはアユタヤ王朝時代の寺院に多く見られることから、この寺院の礼拝堂はアユタヤ時代に再建されたものではないかと考えられています。(定説では、アユタヤ王朝時代のスコータイは荒廃していたとされていますが、多くのスコータイ寺院でアユタヤ文化を反映した遺跡が見られることから、スコータイはアユタヤ王朝時代も繁栄していたのではないかとも言われています)
冒頭写真からわかるように、大きなチェディを囲むように小さなチェディ跡が14箇所もあります。また、多くの寺院同様、周囲は堀で囲まれています。また、本堂 Ubosot は礼拝堂から少し離れた場所にあり、大変小さな遺跡なので見過ごしてしまいそうです。
私は訪問時、本堂に気付かずに通り過ぎてしまいました。Google Street View にはしっかり映っていましたので、その写真がこちら。
道沿い、少し入った場所にあります。結界石 Sema が置かれていたと考えられる跡が8箇所あります。本堂は土台のみが残っており、ご本尊が安置されていたはずの台座も見当たりません。
ワット・チェディシーホーンの名前はチェディの形に由来しています。チェディの下部は正方形で、それぞれの面に漆喰の彫像があります(三面のみ残っている)。シーホーンとは「四つの部屋」を意味するので、四面に漆喰彫像を飾る場所があるのでチェディシーホーンと名付けられたのでしょう。この寺院で発見された多くの漆喰彫像はラムカムヘン国立博物館で展示されています。
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