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2019/02/20

スコータイ歴史公園(11)ワット・シーチュム(2) Wat Si Chum, Sukhothai

前記事からのつづき
スコータイ歴史公園(10)ワット・シーチュム(1) Wat Si Chum, Sukhothai

【仏堂の二重壁の間にある謎の階段とトンネル】
Wikipedia によると、ワット・シーチュムはスコータイ王朝第7代国王サイルータイ Sailuethai (1368 - 1399年、Phra Mahathammaracha II ) が14世紀末に建立したと書かれていますが、1292年に作成されたとされるラムカムヘン大王碑文にはワット・シーチュムにあるアチャナ仏像のことが記載されているそうです。アチャナ仏像だけはラムカムヘン大王の時代からあったとも考えられますが、約100年も時代が異なるので少々理解に苦しむところです。

現地の掲示板にあった説明では、ワット・シーチュムの仏堂 Mondop はラムカムヘン大王が建立を命じたとあります。その時の仏堂の壁は一重でしたが、後のリタイ王の時代に約1.5m外側にもう一つ壁が造られ、元の壁との間に仏堂の上部に通じる階段が造られました。その通路(階段)の幅はわずか 45cm です。壁の中の階段は約48m、入口から右回りで仏堂屋上まで続いています。この階段の天井などからワットー・シーチュム碑文を始めとして数々の重要遺産が発見されました。

TM_Wat Si Chum 01 GSV
TM_Wat Si Chum 02 GSV

Google Street View には階段の入口が映っています。仏像に向かって左側が屋上に繋がる階段の入口、右側にもトンネルがあります。1992年から入口は閉鎖されていますが、学術調査などの目的で許可を取り中に入ることはできるようです。2016年、関係者に一時的に開放された時の様子が YouTube に上げられていました。狭い階段、釈迦の前世 Jakata の肖像画掘られた石版、そして屋上の出口などが映っています。
(現在は鉄格子のドアが付けられていて中に入ることはできません。)



石版は88枚あったと考えられていますが、現存するのは51枚のみで、一部はラムカムヘン国立博物館に展示されています。これらはタイで最も古い絵画と言われています。博物館では、ワット・シーチュムの階段を再現するかのように少し狭い階段に石版が展示され、途中にはプラ・アチャナの顔が見える小窓も造られています。

TMH_SNA02244R.jpg

ここで疑問が生じます。何故このように狭い階段の天井に石版に描いた絵画を飾ったのでしょう。階段には外の明かりを取り入れる小さな窓がいくつかありますが、当時は照明もないので大変暗かったと想像できます。この階段を上る人には絵画は見えなかったのではないでしょうか。

一つの説は、この石版は修行者や参拝者に見せるためのものではなく、釈迦前世の物語を描いて飾ることで、この仏堂そのものの価値を高めるためだったと考えられています。そう考えると、この階段は屋上に通じる階段と言うより石版絵画を収める場所だったのかもしれません。人が通るには余りにも狭すぎます。

上の写真でわかるように、仏像に向かって右側にも入口があります。このトンネルは何処に通じているのか。。。言い伝えでは、このトンネルは仏堂地下からスコータイの姉妹都市であるシーサッチャナライに通じているとされます。ですが、シーサッチャナライまでは45kmも離れているのであり得ません。地下室の存在を示唆していますが、トンネル奥は封鎖されており発掘調査は行われていないそうです。

アユタヤ王朝時代、第18代国王ナレースアン Naresuan はこの地に軍兵を集め、出兵する兵士や人民の士気を鼓舞するために、仏堂壁に隠された階段から語りかけ、聞こえてくる声が本当に仏のものであると信じさせたという伝承があります。そのため、プラ・アチャナは「喋る大仏」とも呼ばれていたそうです。

ワット・シーチュムには観光名所になっている仏堂の他に本堂もあります。本堂の場所は仏堂を取り囲む堀の外、少し南側です。同じような配置はワット・チェトゥポーンでも見られるので、当時は一般的だったのか何か意味があるのでしょう。

貼り付けた画像_2019_02_20_10_09

本堂のある場所には不思議な建物があります。それについては次の記事で紹介します。


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