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2018/05/24

世界最大の鉄道駅 Grand Central Terminal, New York City

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Park Avenue, 42nd Street にあるグランドセントラル駅。42nd Street 側から少し古めかしい入口を入りメインコンコースに出ると、広い空間に圧倒されます。現在の駅舎は三代目で1913年に完成しました。世界一と言われるのはプラットフォームの数です。実に44本ものプラットフォームがあり、トラック数は 100以上にも及びます。現在、実際に使われているのは 43トラックだけですが、それでも相当な数です。グランドセントラル駅は駅舎を除いて全て地下にあり、43nd Street から約 10ブロック北側までの広大な地下空間を占めています。

※ Grand Central Station と呼ばれることもありますが、正式には Terminal です。北側から来る列車の終着点になっていて、この駅から南には発着していません。日本語では Station も Terminal も同じで “駅” と表記します。
※ ちなみに、乗降客数や発着列車本数では過密都市東京の鉄道駅には遠く及びません。

初代グランドセントラル駅は 1871年に開業して Grand Central Depot(停車場/発着場)と呼ばれていました。この駅が開業するまで、 New York Central & Hudson River Railroad、New York & Harlem Railroad と New York & New Haven Railroad 三社の停車場は別々にあり、乗降客の利便性を考えて統合することになりました。その後、1899年に大規模な改修工事が行われ、駅名が Depot から Grand Central Station に変更になりました。(写真はそれぞれ1896年と1900年の撮影)

NYC Grand Central 1896 NYC Grand Central 1900

当時はまだ蒸気機関車で、1902年にトンネル内事故で多数の死傷者を出したことがきっかけとなり、全線の電化計画が一気に進みました。1906年には最初の電車が導入されています。乗降客がますます増加して手狭になってきたことに加え、ライバルのペンシルベニア鉄道の新駅 Pennsylvania Station に対抗するためにも Grand Central Station は建て替えられることになりました。1903年に建造が始まり、実に約10年の歳月をかけて現在の Grand Central Terminal 駅は完成しました。冒頭の写真は、2013年に100周年を迎えた時に撮ったもので、100 の数字がコンコース奥の窓に見て取れます。ちなみに、その下は2011年にオープンした Apple Store です。

※ Pennsylvania Station は 1910年に完成・開業し、1962年に立て替えのため駅舎は取り壊されました。それを機に歴史的建造物の保存活動が盛んになり、1966年の高層ビル建設で取り壊されることになっていた Grand Central Terminal 駅舎は救われることになりました。

駅舎の直ぐ北側には 1963年に完成した旧パンナムビル(パンアメリカン航空本社)があります。59階建てのビルは、当時世界一高い商業オフィスビルでした。ビルの南北面には「PAN AM」の大きなロゴがあることでも有名でしたが、1981年にメットライフにビルは売却され、パンアメリカン航空の倒産と共にロゴは「MetLife」に変更されてしまいました。この旧パンナムビルは Grand Central Terminal の駅真上に作られています。

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Park Avenue が歩行者に開放される “Summer Streets” の時に南側から撮った写真(2013)

Grand Central Terminal 駅舎は Park Avenue の真上にあります。よって、Avenue は駅舎の所で左右に分かれて旧パンナムビルの横を通り、同じく Park Avenue の真上に作られた Helmsley ビルの手前で合流してビルの1階部分を貫通しています。Summer Streets の時に普段は歩行者が入らない場所を間近に見ることができました。

まず目につくのは駅舎上に飾られた彫刻です。高さ 15m もあるそうで、そこにはめられた時計は世界最大と言われるティファニーガラスです。三体の像はミネルウァ、ヘラクレス、そしてメルクリウスです。普段は見ることも無い細かい部分まで細工がされていて、世界最高の駅を象徴する素晴らしい彫刻です。

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Park Avenue が別れる駅舎正面には、セントラル鉄道のオーナーでもあり鉄道業界に多大な貢献をしたCornelius Vanderbilt の銅像が飾られています。車で通らない限り普通は目にすることはありません。

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豪華なのは外観だけではありません。コンコースの高い天井には星座の絵が描かれていますし、プラットホームに通じる通路の装飾も、とても駅とは思えないほど豪華に作られています。また、コンコース中央の Information にある四面の時計にはオパールガラスがはめ込まれていて、時価 1,000万ドルとも 2,000万ドルとも言われる価値があるそうです。

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とにかく巨大で豪華な駅です。今では日本の駅でも当たり前になりましたが、1900年代初頭から駅構内にはレストラン、マーケット、博物館、映画館などが入っていて、一つの街のような作りをしていたようです。

現在、Grand Central Terminal を発着する列車は北に向かう近郊路線のみです。ボストンやフィラデルフェア、ワシントンDCを結ぶ Amtrak 路線は 1991年に Penn Station に移されました。現在 Penn Station を発着している Long Island Rail Road (LIRR) は、2023年までに Grand Central Terminal に移される予定だそうです。利用者の大部分の職場が Penn Station 近辺ではなく Grand Central Terminal の近くにあるとの調査に基づき、利便性を考えての移転だそうです。

鉄道好きな私は、駅や列車、路線の話になると止めどなく書き続けてしまいそうです。ニューヨークに行っても、地下鉄を除いて列車に乗る機会はほとんどないと思います。ですが、Grand Central Terminal は一見の価値がある重要な歴史的建造物です。鉄道の利用者は少なくなってきているとは言え、いつまでも現在の姿をとどめておいて欲しいものです。



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