懐古話(1)23年前に初めてタイを訪問した頃
当時のタイ経済は絶好調で、町は屋台であふれ、車の大渋滞はバンコクの名物になっていたほどです。タイの人々も活気に満ちあふれていました。タイ初の高架鉄道 BTS スカイトレインの建設が始まったのもその頃で、好調な経済に支えられてインフラ整備やビルの建設も盛んに行われていました。突如襲った経済危機までに為替レートは 1 BTH が 5円近くにまで上がっていたように思います。それでも、タイの物価はかなり安かったので、観光客からすると割高な感じは全くしませんでした。
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1990年頃から巨大ビルの建設が続々と始まっていました。あの有名な 49階建ての Gost Tower, Sathorn Unique タワーの建設は1990年に始まったそうです。1997年7月のアジア通貨危機以来、建設は止まったままです。20年間も放置されてビル骨格も荒れ放題なので、今後も再建されることはなさそうです。アジア通貨危機の遺産として、朽ち果てるまであの場所に存在し続けるのでしょうか。同じ頃に建設が始まった State Tower(世界で最も高い場所にある屋外レストランとして有名な Sirocco があるビル)は Sathorn Unique と姉妹ビルと呼ばれていますが、こちらは何とか 2001年に完成しました。
同じホテルのほぼ同じ場所から撮った写真。1999年9月と2003年8月のものですが、4年間の間にほとんど変化ありません。右上奥に見えるのが Sathorn Unique Tower です。中央に見える高層ビルは Sathorn Houuse(50階建) で 1999年に完成しました。その隣に建設が止まっているビルが見られます。(このビルは、位置関係から、おそらく現在の Diplomat Sathorn ビルではないかと思います。)
チャオプラヤ川添いに高いホテルビルが建設中だったのも気になっていました。ビルの屋上近くに Sofitel の名前が刻まれたものの、結局完成せずに廃墟となってしまいました。このビルは、2006年、ミレニアム・ヒルトン・ホテルとして生まれ変わりました。完成度合いと立地条件によっては買い手がついて、再建されたビルとして有名です。
2000年11月撮影。ホテルの名前は Sofitel になっていますが開業できませんでした。
ビルとしては完成したものの内装がなされないまま廃墟となった巨大ビルもあります。MRTバンコク地下鉄 Phra Ram 9 駅からほど近い場所にある IE Tower がそれです。36階建てのこのビル、Rama IX 通り沿いにあって場所的に悪くないと思うのですが、20年も前のことです、近くに地下鉄駅ができるなんて思ってもみなかったのではないでしょうか。駅の直ぐ東側は再開発が進んでいて、125階建てで高さ 615m の G land Super Tower の建設が始まっています。完成すれば東南アジアで最も高いビルになるそうです。完成予定は 2021年だそうです。現在バンコクで最も高いビルはマハナコンビルの 314m です。その約2倍の高さですから凄すぎです。
アジア通貨危機がタイに与えた影響は計り知れず大きいようで、建設が中断したり中止になったビルは 200棟にもおよぶと言われています。そんな状況下でも、計画より相当に遅れはしたけれど BTS スカイトレインを1999年に完成できたのは、バンコクの発展にとって良かったのだと思います。大きな商業施設のほとんどは BTS 沿線沿いに開発されていますからね。BTS建設現場、通貨危機直後に撮ったラーマ IV 通りと Silom 通りの交差点付近写真です。(1997年8月撮影)
初めてバンコクを訪れた感想は、とにかく活気があって雑多な町という印象でした。高層ビルの建設も続々と進んでいて、日本とは大違いだなぁ・・と思ったものです。あのウダるような暑さも嫌いではなかったかも。ただ、暑い国でありがちな、ゴミの腐敗臭のような異臭が町中に立ちこめていたのはちょっと・・・(笑)
町には独特の「臭い」があると言われます。当時のバンコクは、ドンムアン空港に降り立つと、パクチーとタイ料理の臭いがしました。行き慣れてくると、あの臭いを嗅ぐと「あぁ、バンコクにまた来たぁ〜」と落ち着いたものです。ちなみに、外国人は成田に着くと「醤油の臭い」がするそうです。
ドンムアン空港も懐かしいなぁ。当時は渋滞が酷かったので、出発の3時間以上も前にホテルを出ていました。わずか20数キロしか離れてないのに、有料道路を通っても1時間以上、下手すれば渋滞につかまって 4時間もかかったという話を聞いたことがあります。渋滞にハマってタクシーが止まると、時間を気にしてハラハラしたことも何度かありました。通関にも時間がかかっていたので、到着が遅くなってしまったとき、航空会社の人に泣きついて強引に優先的に通関させてもらったことも一度ありました。
ドンムアン空港で撮った最後の写真です(2006年8月撮影)。同じ年の12月からは、スワンナプーム国際空港になりました。
写真を見ながら昔のことを思い出すと、いくら時間があっても足りません。タイの通貨危機前後の市街中心部の移り変わりも、気が向いたらまとめていきたいと思います。
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