海外旅行 - 機内食はなぜ不味いのか
JAL 羽田-バンコク便のビジネスクラス朝食(2017年9月)
機内の楽しみとして機内食は欠かせません。でも、思い起こしてみると、美味くてまた食べたいと思う料理に巡り会ったことはまずありません。はっきり言って、見た目は良いのに味はいまひとつ。不味いと言ってしまえば航空会社には申し訳ない。というのも、10,000mを越す上空では我々人間の味覚の方が鈍くなってしまい、たとえ美味い料理でも味気なく感じてしまうからです。
上空では、機内の気圧は地上の8割くらいしかありません。また湿度は15%以下で砂漠よりも乾燥しています。更に、常時ゴーっと言う騒音の中に居るわけです。気圧、湿度、騒音が我々の味覚や臭覚に影響を及ぼすことは科学的にも証明されています。航空会社はこれらのことを踏まえた上で、味付けを少し濃くしたり、視覚的にも楽しめる料理を提供しているんですね。ワインなどのアルコールも同じで、機内で美味しいと思った酒をネットで探して自宅で飲んでも必ずしも美味いとは限りません。
機内という制約上、そこで直火料理することは基本的にできません。衛生上の理由から、地上調理で十分に火を通したあとに冷凍し、それを機内で温風解凍して提供しています。肉がぱさぱさになったり、解凍具合によっては旨味成分が先に溶け出してたりするのも不味く感じる原因です。
全ての料理が不味く感じられるようになるかというと、そうでもないようです。特に影響を受けるのは塩味と甘味なのだそうで、苦味、酸味、辛味は比較的影響を受けないとされています。中でも、旨味は気圧の影響を受けません。
ということで、機内食を少しでも美味しくいただくために私がやっていることは、
1. 料理に付いてくる塩と胡椒を適切に使う
2. 旨味成分を多く含む料理、たとえば和食あるいは和風調理した料理を選ぶ
3. 旨味成分を多く含む飲み物、たとえばトマトジュースや日本酒を選ぶ
4. 機内では鼻の乾燥を防ぐためにマスクを常時着用する
5. 機内食の見た目で過度の期待をせず、アルコールを飲んで早く気持ち良い状態にする
JAL バンコク-羽田便のビジネスクラス昼食(2017年6月)
JAL 羽田-バンコク便のビジネスクラス昼食(2017年6月)
低気圧下ではアルコールのまわりが早いと言われています。飲み過ぎないのも注意です。あと、味覚を敏感にするとされる山椒を持参してふりかけてみるのも一手かもしれません(一度しか試してないので効果のほどは不明)。Boeing 787機の場合は機内湿度が少し高め(25%程度)に設定されているようなので味覚への影響は多少少ないのかもしれません(実感したことはありませんが)。
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