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2019/03/03

スコータイ歴史公園(16)ワット・チェディシーホーン Wat Chedi Si Hong, Sukhothai

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ワット・チェディシーホーンはスコータイ城壁の南側、ワット・マハタートから約2km南に位置します。直ぐ西側にはワット・チェトゥポンがあります。寺院は14世紀後半、第6代王リタイ Phaya Lithai の時代に建立されたとされています。

この寺院でユニークなのは、仏塔の周りに座った象と獅子、そして人の姿が掘られていることです。1963年、1970年頃に修復されましたが仏塔の最先端は復元されていません。寺院を取り囲むようにレンガ作りの歩道が造られています。

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仏塔の東側には礼拝堂 Vihan があり、仏像が祀られていた台座と仏像の足の部分が残っています。このサイズの寺院にしては礼拝堂は少し大きめのような気がします。スコータイの遺跡を色々と見てきましたが、礼拝堂の西側の壁が一部残っている遺跡は珍しいです。仏像と西側壁との間には明かり取りのためと思われるスリットが入った壁の一部も残っています。このようなデザインはアユタヤ王朝時代の寺院に多く見られることから、この寺院の礼拝堂はアユタヤ時代に再建されたものではないかと考えられています。(定説では、アユタヤ王朝時代のスコータイは荒廃していたとされていますが、多くのスコータイ寺院でアユタヤ文化を反映した遺跡が見られることから、スコータイはアユタヤ王朝時代も繁栄していたのではないかとも言われています)

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冒頭写真からわかるように、大きなチェディを囲むように小さなチェディ跡が14箇所もあります。また、多くの寺院同様、周囲は堀で囲まれています。また、本堂 Ubosot は礼拝堂から少し離れた場所にあり、大変小さな遺跡なので見過ごしてしまいそうです。

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私は訪問時、本堂に気付かずに通り過ぎてしまいました。Google Street View にはしっかり映っていましたので、その写真がこちら。

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道沿い、少し入った場所にあります。結界石 Sema が置かれていたと考えられる跡が8箇所あります。本堂は土台のみが残っており、ご本尊が安置されていたはずの台座も見当たりません。

ワット・チェディシーホーンの名前はチェディの形に由来しています。チェディの下部は正方形で、それぞれの面に漆喰の彫像があります(三面のみ残っている)。シーホーンとは「四つの部屋」を意味するので、四面に漆喰彫像を飾る場所があるのでチェディシーホーンと名付けられたのでしょう。この寺院で発見された多くの漆喰彫像はラムカムヘン国立博物館で展示されています。


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2019/03/02

スコータイ歴史公園(15)ワット・シーサワイー Wat Si Sawai, Sukhothai

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ワット・シーサワイーはスコータイの中でも最も古い寺院の一つです。12世紀後半から13世紀初頭にかけて、バラモン教寺院として建立されました。寺院は二重の壁と堀で囲まれており、バラモン教の三位一体を表す三つのプラーンが特徴的です。このことは、この地にクメール文明が栄えていたことの証拠でもあります。バラモン教が衰退して仏教に置き換わると、この寺院は仏教寺院として建て直されました。プラーンの下部はバラモン様式で、上部は後に改装されたと考えられています。

「シーサワイー」はクメール語とパーリー語から名付けられたと考えられており、意味するところは「マンゴーの森」。ラムカムヘン大王碑文には、この辺りにマンゴーが生い茂っていたと記載されているので「マンゴーの森」という解釈と一致します。一方で、ダムロン王子(Prince Damrong Rajanubhab: ラーマV世の異母弟)は、Si Sawai ではなくて、シヴァの栄光を意味する「Si Sawaya」であることを提案しています。現地の案内板でも表記が異なっており、 Wat Sri Sawai 表記と Wat Si Sawaya 表記がありました。(Si と Sri はクメール語で同音)

現地案内板にあったワット・シーサワイーの復元図。(Sri Sawaya 表記)

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多くの仏教寺院は東側を向いているのに対して、この寺院は南側を向いています。入口は南側で、ラテライト製の立派な大きな門があります。

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門をくぐると直ぐに大きな礼拝堂 Vihan があり、内側の柵を越えてプラーンまで続きます。復元図によるとプラーンの周りは回廊になっていたようです。柵の内側の礼拝堂から見たプラーンがこちら。

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礼拝堂には壁があったので、当時はこのように見えてなかったはずです。礼拝堂奥には大きな台座があり、ここには仏像が安置されていたのだと思います。回廊側からプラーンを上部を見ると、仏教寺院とは思えないような様々な彫刻がありました。

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ワット・マハタートを見学してからワット・シーサワイーに向かうのが一般的なルートで、寺院の3つのプラーンは北側からも綺麗に見ることができます。

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Google Map の衛星写真で見ると微妙に東西南北から傾いていますが、寺院はほぼ正方形の形をしています。

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2019/03/01

スコータイ歴史公園(14)ワット・トラパングーン Wat Traphang Ngoen, Sukhothai

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スコータイ歴史公園の城壁内には4つの大きな池 Traphang があり、池内にはそれぞれ寺院が建立されています。最も東側にあるワット・トラパントーン、北側のワット・トラパンソー、最大の池に取り囲まれたワット・サシー、そしてその南側に位置するワット・トラパングーンです。トラパングーンとは銀の池を意味します。建立時期は明確ではありませんが、ワット・マハタートと同時期の14世紀と考えられています。

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ワット・トラパングーンが他と異なるのは、3つの寺院は全て池の島内だけに寺院建造物があるのに対して、ワット・トラパングーンでは島内には本堂のみで仏塔や礼拝堂は対岸にあります。この寺院の中心的な建物は、スコータイ様式の蓮のつぼみ型をした高さ10mの仏塔と、その東側に建てられた礼拝堂です。礼拝堂跡はラテライト製の柱だけで漆喰製の大きな仏座坐像が残っています。仏塔上部の龕には 4体の Walking Buddha が掘られているのがわかります。

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北側隣にも少し小ぶりな仏塔があり、その前にも Walking Buddha の彫像が置かれています。元からこの場所にあったのか、それとも移動されたのかどうかはわかりません。

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本堂は、仏像の正面側(東側)の小島にあります。池を北側から回ると橋があり、そこから本堂のある小島に渡ることができます。次の写真は礼拝堂側から撮ったものです。

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ラテライト製の土台と柱だけが残っており、本尊が安置されていたと思われる台座もあります。

島に渡る橋の近くから撮った写真がこちら。仏塔、礼拝堂、仏陀の彫像などが見えます。

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本堂は聖域で高潔さを象徴するために、あえて池の中の島に造って池で下界と区別する意味もあったのでしょう。池面に映る仏塔は幻想的で一掃美しく見えます。


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2019/02/28

スコータイ歴史公園(13)ワット・サシー Wat Sa Si - リタイ王が眠る寺院

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ワット・サシーはスコータイ城壁内でも最も大きな池、トラパン・トラクアン Traphang Trakuan の中にあります。場所はワット・マハタートの北西に位置します。第38碑文には、この寺院は第6代リタイ王 Phaya Lithai (1347 - 1368) の遺灰を納めるために建立されたとあります。サシーとはスコータイの言葉で「四つの池」を意味します。地図で見ると、寺院は池の真ん中にあるので四つの池がどれなのかわかりません。かつては四つに分かれた池だったのか、それとも四方を囲まれたという意味だったのかは定かでありません。

スコータイは大きな川に面してないので水の確保には苦労してきたようで、至る所に溜め池(タパン Trapang)があります。城壁内には大きなタパンが四つあり(Traphang Ngoen, Traphang Sor, Traphang Thong, and Traphang Sa Si)、それぞれの真ん中には寺院が建てられています。中でもワット・サシーは最も大きくて、仏塔のほかに仏堂、本堂などもあります。

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寺院のある島に渡ってまず最初に目に付くのが美しい立仏像です。スコータイ様式の仏像の象徴とも言える「歩く姿の仏像」です。立仏像には、右手を挙げたもの、両手を挙げたものなどありますが、「歩く姿の仏像 Walking Buddha」は写真のように左手を挙げて右1足のかかとを少し浮かしたものを差します。今にも歩き出しそうなコンポーズ、しなやかな曲線美と相まって大変美しいです。

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大きな仏塔は比較的良く保存されています。その手前には少し小さな仏塔、Walking Buddha の写真の後ろに写っている仏塔があります。大仏塔の前(東側)には礼拝堂、更に東側には小島がありそこにワット・サシーの本堂があります。

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本堂周りには結界石 Sima が残っています。

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小島の東端、本堂の入口側から仏塔方向を見ると、建造物は直線上に並んでいるのがわかります。

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ワット・サシーは池の真ん中に浮かんだような美しい寺院です。ロイクラトンの時期には、この池に沢山の灯籠が浮かべられるのだそうです。スコータイ公園内では土曜日の夜に遺跡のライトアップが行われています。寺院の間近で見るの良いですが、池の対岸のラムカムヘン大王記念碑側から見るワット・サシーも幻想できて美しいと思います。私は平日に行ったのでライトアップはなくて見ていませんが、次回行く機会があれば週末に行こうと考えています。


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2019/02/22

スコータイ歴史公園(12)ワット・シーチュム(3)Wat Si Chum/ Luang Pho Petch, Sukhothai

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前の記事でワット・シーチュムの本堂 Ubosot は堀の南側にあると書きましたが、実はその建物が本堂である確証はありません。ですが、ネットで調べてみると、そこで撮った冒頭の写真と同じ建物がワット・シーチュムの本堂だと記載されている情報がいくつかありました。また、寺院の入口にも Wat Si Chum と書かれた立派な標識がありましたので、間違いは無いと考えています。ガイド本には全く記載されてないこの場所、なんだか興味があります。

寺院の入口にはもう一つ気になる看板が。。。そこには『Diamond Eyes Buddha Image』とあり、文字通りダイアモンドでできた眼を持つ仏像なわけです。その仏像が祀られているのは Luang Pho Petch と呼ばれる小さな寺院/場所です。

ワット・シーチュムの仏堂との位置関係は次の通りで、本堂は仏堂からほぼ真南にあります。建物の周囲を8個の結界石 Sima で囲まれているので本堂であることは間違いありません。

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謎の建物というのがこちら。このような形の仏堂は初めて見ました。数多くの龕が造られていて、その中に小さな仏像が一体ずつ納められています。中央は階段状になっています。

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建物の中に入ることができて、中央に見える階段の左側が入口です。幅はわずか60cm程度しかなくて大変狭いです。内部にも数多くの仏像が納められていました。

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その奥にも更に狭い入口が。40cm位だったと思います。体が大きい人は多分通り抜けできません。そして棟続きになっている奥の建物に続いています。そこは比較的広い空間で数多くの仏像が祀られていました。

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かつては、このセンターに Diamond Eyes Buddha が安置されていたようです、2015年に書かれて記事では確かに古めかしい仏像がそこにありましたが、現在は本堂の方に移されています。

本堂の建物は真新しくて、まだ完成したばかりのようでした。周囲の結界石には汚れ一つ付いてなくて。。その中に祀られているのがこちらの仏像。黒っぽい坐像で緊迫が沢山貼られています。

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シンプルな飾り付けですが、この仏像こそが Diamond Eyes Buddha のようです。元々はダイアモンドが眼にはめ込まれていて、盗難防止のためにガラスに置き換えられ、現在は近くで見てもそのガラスも見えません。仏像自体は 1,000年位前に造られた由緒あるものだそうです。それが事実ならば、スコータイ王朝が始まる前からあったと言うことになります。

狭いスリットのような入口にどのような意味があるのかは知りませんが、ワット・シーチュムの仏堂も同じような形をしています。

この場所もワット・シーチュムだということは次の写真からわかります。

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本堂側から撮った写真ですが、中央下部分に茶色の看板があり、そこに Wat Si Chum と書かれていました。仏堂方面へは、堀にかかった橋を渡って行くことができます(写真右方向)。

ガイドブックには全く取り上げられて無く、Webで検索してもほとんど情報は得られません。多分、マイナーで不思議な場所ですが、ワット・シーチュムに行くなら寄らない手はありません。


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