2017/12/11

HDR写真作成アプリはどっちがいいか 【その2】 Photomatix Pro 6 vs Aurora HDR 2018

Photomatix_Aurora.jpg

前の記事で Photomatix Pro 6 は Aurora HDR 2018 に比べるとダメダメだと書いてしまいました。Photomatix は HDRアプリの老舗的存在で、ノウハウも沢山蓄積しているのでしょう。細かい使い勝手では勝っている点もあるので、それについてレビューすることにします。名誉のため(笑)


まず、HDR写真とは・・・  単純に言うと、明るい部分と暗い部分を平均化して全体を綺麗に見せることです。コントラストや全体のトーンを調整することで、カメラではとらえられない実際に目で見たときの「印象色」を再現することができるのだと思います。HDR処理をすると、ぱっと見は、ハッと驚くほど綺麗になります。でも、ほんとにそこまで綺麗だったのか? という疑問もわくわけです。

たとえば、次のような写真。中央の金色の美しい門と少し暗い周りの木陰、言葉で言い表すのは難しいけれど、うっそうと茂った深いがあります。カメラがとらえた画像では明暗の差がありすぎて感動が伝わってきません。それをHDR処理するとみごとに綺麗な写真になりました。
Aurora では自動で調整(初期設定)されるので、その画像でも綺麗です。

TM_DSC09379.jpg TM_DSC09379 Aurora Default
TM_DSC09379_80_81_HDR.jpg TM_DSC09379 Aurora

Photomatix と Aurora ではトーンマッピングのアルゴリズムが異なるのでしょう。出来映えは違っていて、Aurora の方が多少明るく見た目綺麗な写真に仕上がります。どちらが良いかは好みですけど。

HDR写真だとトーンが均一化されるために全体がのっぺりした感じになります。明るさ、彩度でごまかして眠い感じを無くしているような気もします。色だけ見るとほんとに綺麗ですけどね。

でも、実際に見たときはどうだったのでしょう。全体がこんなに明るくはなくて、おそらく、周りの木々はうっそうと茂った深みというか暗い空気感みたいなのがあったと思います。人間の目と脳は遠くにあるものは少し暗く見えたり、くすんで見えたりもします。全面が明るくなってしまうと、写真に奥行きが無くなって「自然」な感じがしなくなるのも事実です。

では、どうするか。Photomatix には元画像をブレンドする機能があります。これを使うと、不自然な HDR画像を「自然」に近づけることができるのです。Aurora にもレイヤーを作ってブレンドする機能はありますが、現状では不完全としか言いようがありません。結果を見れば一目瞭然。調整した画像に適正露出で撮った元画像を50%ブレンドしたものが次の写真です。

TM_DSC09379_HDR Brend50 TM_DSC09379 Aurora50

Photomatix では画像のズレはありませんが、Aurora ではブレブレです。手持ちで写真を撮っていると、ブランケットの間にズレが生じているのです。

写真の出来としてはどうでしょうか。HDR調整しただけのものより、周りの木々が暗くなって、かつ、黄金の門も浮き出てきているような感じがします。HDR画像をより「自然」に近づけたいなら Photomatix の方が優れているのではないかと思える例です。

使い勝手の点では、Photomatix は前回処理した設定が保持されるので次の写真に簡単に適用できます。Aurora では毎回初期設定で表示されます。手ぶれによる画像のズレ処理も Photomatix の方が優れているように感じています。動きがある被写体も Photomatix ではプレビューを見ながら調整ができますが、Aurora では表示も無く一発勝負です。しかも、毎回設定を開いてチェックを付けないといけない。

処理スピードは、体感的に、Photomatix の方が倍くらい速いです。写真が沢山ある場合に重宝します。

どちらも一長一短です。ですが、詳細な色補正までできて Mac 写真アプリの機能拡張としても使える Aurora がお薦めなのは変わりありません。ただ、Photomatix には安価な Essential(簡易版)があるので、それで HDR写真を体感してみるのも良いかもしれません。ま、どちらのアプリもトライアル版があるので、それで効果を確かめてみることですね。(笑)


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2017/12/09

HDR写真作成アプリはどっちがいいか Photomatix Pro 6 vs Aurora HDR 2018

Photomatix_Aurora.jpg

美しさに感動して写真に撮っても、写真にすると実際に見たときの感動がない。人間の目は恐ろしくダイナミックレンジが広い上に脳が補正しているから、見たままの映像を写真に残すのは無理です。それで HDR写真が活躍してくれます。

今年の Mac App of the Year に Aurora HDR 2018 というアプリが選ばれました。最新機能を取り入れた素晴らしいアプリなのですが、私がこれまで使ってきた Photomatix Pro 6 とどれほど違うのか比較してみました。

正直、ちょっとショックを受けました。色々な写真を使って試してみるまでもなく、 Aurora HDR 2018 の圧勝でした。難点を上げるとしたら、動作が多少重いくらい。HDR処理はもとより、画像補正(色、シャープネス、ゆがみなど)機能は Aurora の方が圧倒的に豊富です。設定項目が沢山あって細かい調整も可能です。ですが、決して使うのが難しいわけではありません。ほとんどの写真はあらかじめセットされた設定に多少色補正するくらいで見栄え良く、かつ、自然な美しい写真にすることができます。

Photomatix Pro 6 が全てにおいてダメかというと、そうでもない場合もあります。HDR処理は、「コントラスト最適化」と「トーンマッピング」の二種類が用意されていて、写真全体がわりと均一な明かりで撮れている場合は、「コントラスト最適化」で調整すると色つけの無い自然で美しい写真に変わります。が、Photomatix Pro 6 の「トーンマッピング」は、Aurora の結果を見た後だと酷すぎる。

Photomatix Pro 6 で HDR写真を作って、思うように調整できなかった写真を Aurora で処理してみました。それぞれのアプリのプリセットでどれだけの処理ができるのか。使った 2EV ブラケット写真は次の通り。

TM_DSC08550 Original
TM_DSC08552 Original TM_DSC08551 Original

これをそれぞれのアプリのプリセット Realistic で処理すると、

TM_DSC08550_1_2_HDR Tone Realistic TM_DSC08550 HDR Preset

オリジナル写真に近い雰囲気でお堂の中の仏像も見えるようになっているのは Aurora で、Photomatixは空が白く飛んでしまって全体的に明る過ぎます。

Photomatix には、コントラスト最適化とナチュラルという設定もあるので、それで処理すると、

TM_DSC08550_1_2_HDR Contrast Balance TM_DSC08550_1_2_HDR Tone Natural

コントラストでは、色合いはオリジナル写真に近いけれど、空の雲はコントラストが潰れて全体的に寝ぼけた感じになっています。ナチュラルだと空がくすんでしまいました。

空や明るい部分の “くすみ” は Photomatix の痛い欠点と言えるかもしれません。空を明るくしたり、雲を白くしようとすると全体のバランスが崩れてしまうのです。

プリセット処理の後に最終的に好みによって微調整をするのですが、その結果は次の通り。

TM_DSC08550_1_2_HDR.jpg TM_DSC08550 HDR Final

どうでしょう、Aurora の方が見栄えが良いです。もちろん、Aurora は色補正もできるので、このアプリだけで綺麗な画像にすることができます。Photomatix の補正は最低限のものしかないので、別のアプリで色補正する必要があります。が、HDR補正後でこの状態だと、Aurora と同様の画像にするのは困難です。Photomatix では空がくすんで、べっとしりた感じで、全体的にぼんやりとくすんで見えます。

Photomatix を使ったとき空の “くすみ” は、たとえば次の画像。

TM_DSC01199 Original
TM_DSC01199_200_201_HDR.jpg TM_DSC01199 HDR

いかがでしょうか、Photomatix では「トーンマッピング」をかけると、どうしても空の明るい部分が黒くくすんでしまいます。また、雲もグレーがかってボケてしまい美しくありません。Aurora だと、自然な感じで空も明るく補正がかけられています。

Photomatix も Aurora も、他にも様々なプリセットが用意されています。自然な写真に仕上げるには Aurora の方が優れているという結果でしたが、アーティスティックな画像を作るなら選択肢は多い方が良いので、それぞれのアプリの特徴を活かして場合によって使い分けるのがいいかもしれません。

Aurora HDR 2018 は App Store で購入できるので、更新も自動だし安心です。価格はどちらもほぼ同じで 1万円くらいです。どっちを買うか、というと間違いなく Aurora でしょう。買って損はないアプリだと思います。

正直なところ、HDR写真なんて・・・と考えていたこともあり、¥2,900でアップグレードしてくれた Photomatix Pro で十分と思っていました。ですが、 Aurora の素晴らしさを知ってしまうと、乗り換えない訳にはいかない。ほんとに自然で美しい HDR 画像を “作る” ことができます。

あと、Aurora には Aperture や Adobe Lightroom、写真アプリ用の機能拡張も含まれています。レイヤーを使った処理やヒストリー機能もあるので使いやすいです。


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2017/11/24

HDR写真作成の定番アプリ Photomatix Pro

Photomatix Pro 

旅先で撮った写真、うちに帰って写真を見たときにがっかりすることが多々あります。良いのか悪いのか、人間の目と脳って恐ろしく優れていて、記憶に残っている光景は明るいものから暗いものまで全部の情報が含まれている。写真的に言うとダイナミックレンジが滅茶苦茶広い。一方、カメラはそうはいかなくて、明るい部分に露出を合わせると暗い部分は黒つぶれして見えない。逆もあるわけで、目で見たときは見えてて記憶には残っているのに、写真では一部の情報だけになってるから感動がない・・・のだと思います。それを解消してくれるのがHDR(High Dynamic Range)写真です。

原理は簡単で、露出の違う複数枚の写真のいいとこ取りをして合成するだけです。ですが、見栄えは全然変わってくるので、屋外で撮った写真などでは威力を発揮します。iPhone にも“なんちゃって”HDR機能があるので、意外と綺麗に撮れてたりすることがあります。ただ、経験上、元画像の方が良いこともあるので、私は元画像とHDR画像の両方を残すように設定しています。

筆者が使っているのは Photomatix Pro という老舗HDRアプリです。2009年に初めて購入して、一時期は使っていましたが、やはり面倒なのでいつのまにか使う機会が少なくなってしまいました。でも、今回の旅行では気合いを入れて、大部分の写真を3枚一組の露出ブラケット写真として撮ってきたので、ぼちぼちとまた使い始めました。現バージョンは Photomatix Pro version 6 です。以前のバージョンに比べると随分と使いやすくなってるし、簡単操作であっという間にHDR写真が出来上がります。

Pro の他に、更に簡易操作の Essentials version もあります。それぞれ ¥9,900 と ¥3,900 ですが、以前のバージョンからのアップグレードは ¥2,900 です。忘れるほど昔に購入したアプリでしたが、¥7,000もお得に最新バージョンを手に入れることができました。大変良心的な価格設定に感謝。

HDRアプリを使うと超現実的な写真・・というか、既に絵と言ってもよい画像までも作れてしまいます。HDRの設定次第で思い通りの写真を作れてしまう楽しさもあります。Version 6 では設定項目も増えて複雑そうですが、ビルトインのプリセットも沢山あるし、お気に入りのプリセットを自分で作って保存することもできます。また、カラー調整やシャープネス、ゆがみなども設定できるので、他のアプリ無しでもそのまま綺麗なHDR写真を作ることができます。もちろん、RAWデータの方が良いですが、JPGデータでも遜色ないHDR写真ができあがります。ブラケットした写真がない場合は、1枚の写真からもHDR写真ができるのは有り難いです。画質はブラケット写真に比べると劣りますが。

複数枚の写真から合成するので、撮影時のブレによる写真のズレや動きのある被写体によるゴーストが心配ですが、それらの対策もしっかりしています。

作画例です。バンコクで撮ったビル群と夕焼けの写真です。適正露出と-2EV, +2EV のブラケット写真を Photomatix Pro で合成しました。連写とは言え、車は動いているのでボケても良さそうですが、しっかり止まって見えます。写真の順番は、適正 -> アンダー -> オーバー の順で、最後がHDR合成後です。
TM_DSC01178.jpg TM_DSC01179.jpg
TM_DSC01180.jpg TM_DSC01178_79_80_HDR.jpg

Photomatix の設定次第で次のような超現実的な“画像”を作ることもできます。
TM_DSC01178_79_80_HHDR.jpg

写真を加工することに若干の抵抗はあるものの、実際に見た光景により近い写真にして楽しめることを考えると、HDR処理はもしかしたら必須なのかもしれません。


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2017/08/07

4K/HDR対応 New Apple TV は絶対に出る!

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年末までに!
そうあって欲しい・・・という願望。


Appleinsider(8月5日)によると、先ほど発表された HomePod の Firmware解析から Apple TV に関すると思われる記述があり、新Apple TVは 4K video, 10-bit HDR, Dolby Vision formatをサポートするのだそうです。現在のApple TVではハードウェア的に無理なので、年末商戦までに新型が発売されるだろうとのことです。iTunesストアでも 4KとHDRに対応することが確認されてます。


4K TVのシェアが上がってきてますからね。YouTubeやNetfixなども4K配信始めてるし、競合するGoogle Chromecastは既に 4K対応してるし、Appleが 4K対応Set-top boxを出すのはむしろ遅いくらいで全く驚くことではないです。iPhoneでは4K動画撮影できるし、iMacでも4K編集できるのに、テレビに映すときは 2Kっておかしいでしょ。


いつ発売になるのか?
遅くともクリスマス商戦前だろうから、10〜11月頃にデリバリーが始まるのじゃないでしょうか。


期待してます、Appleさん。



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2011/08/21

Macライフを楽しむ便利な小物アプリ - フリーのHDRアプリを試す -

綺麗に取れた写真はそれだけでも記録、記憶として十分かもしれません。それは、被写体のダイナミックレンジ(ざっくり言って明暗の差)がカメラに記録できる程度に狭い場合のことです。実際に人間の目で見たときは、暗い部分や明るい部分が潰れて見えなくなることは通常はありません。人間の目って凄いんです。でも、フィルムでもデジカメでも、光の強さをありのままに記録してしまうため、暗い部分が潰れて見えなかったり、明るい部分はとんでしまって真っ白になってたりということが起こります。そんなとき、ハイダイナミックレンジ合成という技法が役に立ちます。

Wikipediaによると、HDRとは「ハイダイナミックレンジ合成(ハイダイナミックレンジごうせい、英語:high dynamic range imaging、略称:HDRI、HDR)、とは、通常の写真技法に比べてより幅広いダイナミックレンジを表現するための写真技法の一種。」だそうです。(Wikipediaから抜粋)

HDR技法を使うと、色々と面白い写真を作ることができます。同じ被写体を「暗め」「適正」「明るく」で撮って、それを合成して、暗い部分から明るい部分まで一枚の写真の中にいいとこどりするのです。その際、トーンマッピングという方法を使うと、現実ではあり得ないような写真に作り替えることができ、それが面白いんです。

こまかい設定は詳しい解説を探していただくとして、ここでは Mac用のフリーHDRアプリを比べてみました。
使ったアプリは、HDRtist と、期間限定?でApp Storeでフリーになっている Light Master です。比較のために、老舗のHDRアプリ Photmatic Pro も使いました。

HDRtistLight Master は、1枚の写真からもHDR(風)写真を作ることができます。

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